損益表と実運用との差分について

毎日、システム上の損益を売り仕掛けのみで集計して公開していますが、実際の運用での成績と、この損益表との間には、以下の原因により差分が発生します。

①日経の寄り付きとの関連で仕掛け可能範囲を決めているが、いくらで寄り付いたかを見てから仕掛けることができない。

日経の寄り付き金額のレンジ(1~4)によって、仕掛可能な範囲が決まりますが、運用上は、8:55頃の日経先物の金額からレンジを予測して、寄り付きでの仕掛を設定することになります。
したがって、先物は-85円ほどだったが、実際は-75円で寄り付いたといった場合、実運用とシステム上の損益には差分が発生します。
※特に配当落ち後は、一定期間、先物との間のかい離が大きくなるので、差分が発生しやすくなります。
 
【影響と対応】
各レンジでの仕掛可能な範囲は、日経の寄り付きが前後10円までのデータ、レンジ2であれば、実際には-90円~+10円のデータから算出しています。
そもそも、複数のルールをより効果的に利用するために、曜日と日経の寄り付きで仕掛け範囲を決めていますが(※注1)、もともとのルールが全て曜日・寄り付き関係なく勝率58%、期待値1%以上のものなので、境目については、統計の利用という点では、どちらを採用しても結果に大きな影響を与えるものではないと考えられます。

もしくは、PCの前で9時を迎えられるなら、境目の両側のレンジに対応した仕掛けの準備をしておいて、9時の寄り付きを見て、すぐに仕掛ける、という方法もあります。
ただし、この場合、寄り付きよりも若干安めでの仕掛けとなってしまうことが多いようです。
 
②資金300万円で賄いきれない件数の仕掛対象が発生することがある。

【影響と対応】
年に数回、仕掛対象が20件を超え、すべての対象を仕掛けることができないことがありますが、対象の中からランダムに抽出しても、勝率・期待値に大きな影響はないと考えています。
※逆に、件数が少ない時に、資金300万まで、各銘柄への投入資金を増やすと、データ上は期待値の分だけ、収益が増えることになります。

③規制や在庫不足で、売り仕掛けができない場合がある
partⅡ(空売り在庫数) に続報があります。
2019年6月現在で、楽天とSBIを使えば、かなりな割合で空売りは銘柄はカバーされるようになってきていますが、対象銘柄となっていても、当日、その時間で在庫切れとなり、仕掛ができない場合があります。

【影響と対応】
過去に1か月、9時前の時点で、仕掛対象銘柄の空売りの可否をデータとして集めて、試算を行いましたが、勝率・期待値への大きな影響はありませんでした。
その1か月については、空売り不可の銘柄に限って、勝率・期待値が高い、といった結果は認められませんでした。
「在庫があればな~」というときもあれば、「よかった~在庫無くて」というときもあり、特にどちらかに偏るという傾向は見られていません。 
現状、9時時点での正確な在庫数を簡単に集める方法が無いため、システム上の勝率・期待値算出に組み込むことができていません。
ネット証券ができてから、空売り対象も格段に増えて行っているようなので、今後は、在庫も対象銘柄も豊富に用意されるようになっていくことと、在庫データが簡単に入手できて、システムに組み込めるようになることを期待しています。
⇒ 続報があります 

④寄り引けシステムでは、STOP高、STOP安による影響を正しく反映できない。
partⅢ partⅣ に続報があります。
システム上はSTOP高/STOP安でも、引けで手仕舞いさせて計算をさせています。
運用上は1日信用を利用することが多いので、翌営業日の朝一or寄り付き次第の手仕舞いとなります。

【影響と対応】
これについても、別途、一定の期間で、実際に、どの程度の影響があるかを算出しました。
寄り天が何日も続いて、大きな損失となることも20年のデータからほんの数件見られましたが、翌日の寄り付きで上がっても多少、あるいは逆に下げることもあるため、長期的には期待値への影響はマイナスではあるものの軽微なものでした。
ただ、1日信用で、S高に張り付いたまま、翌朝の寄付きでの強制決済を待つ夜は、精神的な負担がとても大きいので、手前に逆指値をいれておくという手法もシミュレートしました。
結果としては、直前、もしくは一旦、S高に達してから剥がれる(下げる)パターンも多く存在するため、期待値的にはよろしくないということで、実運用では採用していません。
ある程度の利益or資金が確保できていない状況であれば、STOP高手前に逆指値をいれて手仕舞いさせることを考えても良いかもしれません。
また、制度信用(長期)で売り仕掛けできるものについては、手数料が若干余計にかかりますが、翌朝の一番高いところで強制的に持っていかれることは避けられるので、利用するのもアリです。
★STOP高に行ってしまう銘柄がわかればよいのですが、、、(即、買います!)
⇒ 続報があります 
※STOP高の1ないし2呼値下に逆指値で成行買埋の注文をいれておき、引け前に引成に変更する運用とすることになりました。

⑤売買と空売りの手数料で、期待値換算で0.2程度(仕掛額の0.2%)が差し引かれます。
続報があります。
制度信用対象外の銘柄については、売買手数料の他に、hyper料(SBI)、特別空売り料(楽天)といった空売り手数料がかかります。
楽天証券の場合、1日信用であれば、売買手数料はかかりません。
対利益額だと15%程度は手数料に持っていかれる覚悟が必要です。

【影響と対応】
売り仕掛けの寄り引けなので、制度信用銘柄が増えてくることを楽しみにしたいところです。
また一般信用の空売りについても、参加する証券会社が増え、銘柄も増えてきています。
証券会社間の競争も良い方に働いて、空売り手数料は少しずつですが下がっているように思われます。
会社ごとの空売り手数料は、比較してみると結構なかなりなばらつきがあります。
複数のネット証券を効率よく使っていくことで、利益にも差が出てくるので、気を使いたいところです。
⇒ 続報があります 

以上のように、掲載している損益表の通りの運用実績を出すことは不可能ではありますが、差分の原因が、損益(期待値・勝率)に対して一方的に不利な方向に働くということはないと考えられます。
運用していて、一番、影響がありそうだな、と思えるのは、③の在庫数ですが、また改めて、何か月か、影響を確認してみたいと思います。

朝9時の時点での空売り在庫数のデータを収集する方法をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご連絡ください。
よろしくお願いいたします。