ブログを始めるにあたって
システムトレードで、手持ちのいくつものルールから日々ピックアップされる銘柄君たち
いかにして運用していけば、一番効率が良くなるのか?
机上の空論にならないよう、実運用結果を見ながら試行錯誤を繰り返し、
曜日のアノマリーと日経の寄り付きに注目し、
ようやく固まってきた[デイトレ×空売り]システムトレードの仕掛表と成績を
モチベーション維持のためにブログにアップすることにしてみました
いかにして運用していけば、一番効率が良くなるのか?
机上の空論にならないよう、実運用結果を見ながら試行錯誤を繰り返し、
曜日のアノマリーと日経の寄り付きに注目し、
ようやく固まってきた[デイトレ×空売り]システムトレードの仕掛表と成績を
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詳細なデータはエクセルでダウンロードも可能です(PC版のみ右サイドバーより)
まずは最初の2018年9月~2019年2月までの半年間で日々算出した運用成績を掲載しておきます
- ■勝率:6割3分5厘 (*注1)
- ■1トレード当りの期待値:1.138% (*注2/注3)
- ■トレード件数:627件[398勝] (*注4)
- ・資金300万円[信用取引3.3倍] (*注5)
- ・各銘柄70万以下の最大株数で仕掛け
以上の条件での運用で半年間でおよそ +435万円
(手数料含まず:空売り&売買手数料はおよそ80万円ほど)
※仕掛表の[売り]&[レベル1]&始値[200円以上、7000以下]で算出した運用成績 (*注6/注7)
(手数料含まず:空売り&売買手数料はおよそ80万円ほど)
※仕掛表の[売り]&[レベル1]&始値[200円以上、7000以下]で算出した運用成績 (*注6/注7)
- 注1:寄りと引けが同値の場合は手数料があるので負けとして算出
- 注2:空売り手数料を算入していません
- 一番安めの楽天証券でも、特別空売り料で仕掛額の0.2%程度はもっていかれるので、 実質の1取引ごとの期待値は現在は0.9%というところです。
- 注3:STOP高/安による持越しについては考慮せず、終値で手仕舞いした金額で算出しています
※データからの検証では「逆指値を入れておく」ことで回避しても、「そのまま持ち越し」ても、「逆指値執行後に下げる」あるいは「翌朝の強制決済時に下げている」こともあるので、 期待値的への大きな影響はありませんでした - 注4:398勝 ※引き分け12件を含みません
- 注5:半年間に7回、仕掛け金額が1000万を超え、設定資金の300万円では全銘柄を仕掛けきれないという日がありましたが、そのまま算出してあります
※勝率/期待値利益額に対する影響は軽微 - 注6:楽天証券の一般信用で該当銘柄の【空売り】可能率は80%程度(今も銘柄は増えているようです)
SBIとの2社使いで90%、松井証券/カブコム/日興/大和などまでを絡めると、95%以上の銘柄をカバーできる状況になってきているようです。 ただし、楽天以外は、空売り手数料、売買手数料が高く、複数に資金を分散させると運用が面倒になります。よって、2社使いを基本にしています。 - 注7:[買い]及び[レベル2&3】はマイナスにはならないものの、運用に値するか否かは微妙。
レべル1以外に資金を回すのであれば、レベル1の仕掛けを増やす方がメリットは大きいようです。
●仕掛け表についてはこちらをご覧ください
データ損益と実運用との差分について
毎日、システム上の損益を売り仕掛けのみで集計して公開していますが、実際の運用での成績と、この損益表との間には、以下の原因により差分が発生します。
①日経の寄り付きとの関連で仕掛け可能範囲を決めているが、いくらで寄り付いたかを見てから仕掛けることができない。
日経の寄り付き金額のレンジ(1~4)によって、仕掛可能な範囲が決まりますが、運用上は、8:55頃の日経先物の金額からレンジを予測して、寄り付きでの仕掛を設定することになります。
したがって、先物は-85円ほどだったが、実際は-75円で寄り付いたといった場合、実運用とシステム上の損益には差分が発生します。
したがって、先物は-85円ほどだったが、実際は-75円で寄り付いたといった場合、実運用とシステム上の損益には差分が発生します。
※特に配当落ち後は、一定期間、先物との間のかい離が大きくなるので、差分が発生しやすくなります。
【影響と対応】
各レンジでの仕掛可能な範囲は、日経の寄り付きが前後10円までのデータ、レンジ2であれば、実際には-90円~+10円のデータから算出しています。
そもそも、複数のルールをより効果的に利用するために、曜日と日経の寄り付きで仕掛け範囲を決めていますが (※注1)、もともとのルールが全て曜日・寄り付き関係なく勝率58%、期待値1%以上のものなので、 境目については、統計の利用という点では、どちらを採用しても結果に大きな影響を与えるものではないと考えられます。
そもそも、複数のルールをより効果的に利用するために、曜日と日経の寄り付きで仕掛け範囲を決めていますが (※注1)、もともとのルールが全て曜日・寄り付き関係なく勝率58%、期待値1%以上のものなので、 境目については、統計の利用という点では、どちらを採用しても結果に大きな影響を与えるものではないと考えられます。
もしくは、PCの前で9時を迎えられるなら、境目の両側のレンジに対応した仕掛けの準備をしておいて、9時の寄り付きを見て、すぐに仕掛ける、という方法もあります。
ただし、この場合、寄り付きよりも若干安めでの仕掛けとなってしまうことが多いようです。
ただし、この場合、寄り付きよりも若干安めでの仕掛けとなってしまうことが多いようです。
②資金300万円で賄いきれない件数の仕掛対象が発生することがある。
【影響と対応】
年に数回、仕掛対象が20件を超え、すべての対象を仕掛けることができないことがありますが、対象の中からランダムに抽出しても、勝率・期待値に大きな影響はないと考えています。
※逆に、件数が少ない時に、資金300万まで、各銘柄への投入資金を増やすと、データ上は期待値の分だけ、収益が増えることになります。
※逆に、件数が少ない時に、資金300万まで、各銘柄への投入資金を増やすと、データ上は期待値の分だけ、収益が増えることになります。
③規制や在庫不足で、売り仕掛けができない場合がある
2019年6月現在で、楽天とSBIを使えば、かなりな割合で空売りは銘柄はカバーされるようになってきていますが、対象銘柄となっていても、当日、その時間で在庫切れとなり、
仕掛ができない場合があります。
【影響と対応】
過去に1か月、9時前の時点で、仕掛対象銘柄の空売りの可否をデータとして集めて、試算を行いましたが、勝率・期待値への大きな影響はありませんでした。
その1か月については、空売り不可の銘柄に限って、勝率・期待値が高い、といった結果は認められませんでした。
「在庫があればな~」というときもあれば、「よかった~在庫無くて」というときもあり、特にどちらかに偏るという傾向は見られていません。
現状、9時時点での正確な在庫数を簡単に集める方法が無いため、システム上の勝率・期待値算出に組み込むことができていません。
ネット証券ができてから、空売り対象も格段に増えて行っているようなので、今後は、在庫も対象銘柄も豊富に用意されるようになっていくことと、 在庫データが簡単に入手できて、システムに組み込めるようになることを期待しています。
その1か月については、空売り不可の銘柄に限って、勝率・期待値が高い、といった結果は認められませんでした。
「在庫があればな~」というときもあれば、「よかった~在庫無くて」というときもあり、特にどちらかに偏るという傾向は見られていません。
現状、9時時点での正確な在庫数を簡単に集める方法が無いため、システム上の勝率・期待値算出に組み込むことができていません。
ネット証券ができてから、空売り対象も格段に増えて行っているようなので、今後は、在庫も対象銘柄も豊富に用意されるようになっていくことと、 在庫データが簡単に入手できて、システムに組み込めるようになることを期待しています。
④寄り引けシステムでは、STOP高、STOP安による影響を正しく反映できない。
システム上はSTOP高/STOP安でも、引けで手仕舞いさせて計算をさせています。
運用上は1日信用を利用することが多いので、翌営業日の朝一or寄り付き次第の手仕舞いとなります。
運用上は1日信用を利用することが多いので、翌営業日の朝一or寄り付き次第の手仕舞いとなります。
【影響と対応】
これについても、別途、一定の期間で、実際に、どの程度の影響があるかを算出しました。
寄り天が何日も続いて、大きな損失となることも20年のデータからほんの数件見られましたが、翌日の寄り付きで上がっても多少、 あるいは逆に下げることもあるため、長期的には期待値への影響はマイナスではあるものの軽微なものでした。
ただ、1日信用で、S高に張り付いたまま、翌朝の寄付きでの強制決済を待つ夜は、精神的な負担がとても大きいので、手前に逆指値をいれておくという手法もシミュレートしました。
結果としては、直前、もしくは一旦、S高に達してから剥がれる(下げる)パターンも多く存在するため、期待値的にはよろしくないということで、実運用では採用していません。
ある程度の利益or資金が確保できていない状況であれば、STOP高手前に逆指値をいれて手仕舞いさせることを考えても良いかもしれません。
また、制度信用(長期)で売り仕掛けできるものについては、手数料が若干余計にかかりますが、翌朝の一番高いところで強制的に持っていかれることは避けられるので、利用するのもアリかもしれません。
寄り天が何日も続いて、大きな損失となることも20年のデータからほんの数件見られましたが、翌日の寄り付きで上がっても多少、 あるいは逆に下げることもあるため、長期的には期待値への影響はマイナスではあるものの軽微なものでした。
ただ、1日信用で、S高に張り付いたまま、翌朝の寄付きでの強制決済を待つ夜は、精神的な負担がとても大きいので、手前に逆指値をいれておくという手法もシミュレートしました。
結果としては、直前、もしくは一旦、S高に達してから剥がれる(下げる)パターンも多く存在するため、期待値的にはよろしくないということで、実運用では採用していません。
ある程度の利益or資金が確保できていない状況であれば、STOP高手前に逆指値をいれて手仕舞いさせることを考えても良いかもしれません。
また、制度信用(長期)で売り仕掛けできるものについては、手数料が若干余計にかかりますが、翌朝の一番高いところで強制的に持っていかれることは避けられるので、利用するのもアリかもしれません。
★STOP高に行ってしまう銘柄がわかればよいのですが、、、(即、買います!)
⇒ 続報があります
⇒ 続報があります
⑤売買と空売りの手数料で、期待値換算で0.2程度(仕掛額の0.2%)が差し引かれます。
制度信用対象外の銘柄については、売買手数料の他に、hyper料(SBI)、特別空売り料(楽天)といった空売り手数料がかかります。
楽天証券の場合、1日信用であれば、売買手数料はかかりません。
対利益額だと15%程度は手数料に持っていかれる覚悟が必要です。
楽天証券の場合、1日信用であれば、売買手数料はかかりません。
対利益額だと15%程度は手数料に持っていかれる覚悟が必要です。
【影響と対応】
売り仕掛けの寄り引けなので、制度信用銘柄が増えてくることを楽しみにしたいところです。
また一般信用の空売りについても、参加する証券会社が増え、銘柄も増えてきています。
証券会社間の競争も良い方に働いて、空売り手数料は少しずつですが下がっているように思われます。
会社ごとの空売り手数料は、比較してみると結構なかなりなばらつきがあります。
複数のネット証券を効率よく使っていくことで、利益にも差が出てくるので、気を使いたいところです。
また一般信用の空売りについても、参加する証券会社が増え、銘柄も増えてきています。
証券会社間の競争も良い方に働いて、空売り手数料は少しずつですが下がっているように思われます。
会社ごとの空売り手数料は、比較してみると結構なかなりなばらつきがあります。
複数のネット証券を効率よく使っていくことで、利益にも差が出てくるので、気を使いたいところです。
以上のように、掲載している損益表の通りの運用実績を出すことは不可能ではありますが、差分の原因が、
損益(期待値・勝率)に対して一方的に不利な方向に働くということはないと考えられます。
運用していて、一番、影響がありそうだな、と思えるのは、③の在庫数ですが、また改めて、何か月か、影響を確認してみたいと思います。
運用していて、一番、影響がありそうだな、と思えるのは、③の在庫数ですが、また改めて、何か月か、影響を確認してみたいと思います。
朝9時の時点での空売り在庫数のデータを収集する方法をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
データ損益と実運用との差分について Ⅱ
売り建て可能な在庫数
データから算出している損益表と実運用での結果には差分が発生してしまうことについては、以前の記事
[損益表と実運用の差分について]に記載しました。
その中でも、空売りを基本とした戦略において、データ的に一番ネックになっている「売り建て可能な在庫数」について、 まだ少ないですがデータが集まりましたので、集計した結果を掲載します。
その中でも、空売りを基本とした戦略において、データ的に一番ネックになっている「売り建て可能な在庫数」について、 まだ少ないですがデータが集まりましたので、集計した結果を掲載します。
買いでの仕掛けとは異なり、空売りは可能な銘柄に基本2種類あります。
- ①全証券会社が共通で扱う[制度信用銘柄]
- ②個々の証券会社がそれぞれに対象銘柄を選定している[一般信用銘柄]
①は、株価の急変などで規制が入り、上限設定や受付不可で仕掛が出来なくなることがあります。
②については、日々、時々刻々と各証券会社によって「在庫数」が調整され、仕掛るべき株数に届かなかったり、全く仕掛けられなかったりと大きく変動します。
②については、日々、時々刻々と各証券会社によって「在庫数」が調整され、仕掛るべき株数に届かなかったり、全く仕掛けられなかったりと大きく変動します。
これにより、過去のデータに対して、「空売り可能株数」を取り込み、どの程度勝率や期待値に影響がでるかを、バックテストで確認することは、個人のレベルではかなり難しい状況にあります。
各証券会社は、在庫数を公表はしていますが、時系列での過去のデータまでは公開しておらず、各社のHPからダウンロードした時点での在庫数をCSVで提供しているのみとなっています。
現状では、日々、このデータを集めて行って、算出しているデータに対して、その影響を測り、集計するということになります。
現状では、日々、このデータを集めて行って、算出しているデータに対して、その影響を測り、集計するということになります。
過去に1か月、朝9時前の時点で、仕掛対象の銘柄の在庫数をコツコツと集め、おおよそのところを算出した値を、以前の記事には掲載しました。
実情に対して、とんでもなく大きな誤差は無さそうだけど、いずれにしろ、正しい値は出せないしということで、信用性には疑問が残るものの、課題として置いておくのみでした。
実情に対して、とんでもなく大きな誤差は無さそうだけど、いずれにしろ、正しい値は出せないしということで、信用性には疑問が残るものの、課題として置いておくのみでした。
そこで、7月からデータを毎日DLして集めて行こうとしたのですが、忘れてしまったり、旅行に行ったりで、なかなか集めることができずにいました。
何しろ、過去のデータを探せていないので、朝9時を過ぎてしまってからDLしても、全く意味のないものになってしまうので。
何しろ、過去のデータを探せていないので、朝9時を過ぎてしまってからDLしても、全く意味のないものになってしまうので。
今回、10月は1日分だけを除いて、ほぼ、前日の21時の時点でのデータを取ることができましたので、改めて、集計してみました。
7月以降の集められた全データでの集計と、10月単月での集計を出しましたので、添付の画像で確認してください。
7月以降の集められた全データでの集計と、10月単月での集計を出しましたので、添付の画像で確認してください。
結論としては「売り建て可能な在庫数」による、仕掛の可否は
- ①勝率、期待値に大きな影響はない(*1)
- ②楽天証券のみでのカバー率は8割程度
- ③2社利用でのカバー率は9割以上(*2,3,4,5)
- ④仕掛額に対して0.2%、利益に対してだと15%は手数料として持っていかれる(*6)
ということなので、今後も2社で在庫のあるもののみの運用を、在庫が増え、手数料が下がることを祈りつつ行っていきます。
- *1:「なんだ、在庫があればな~」と「よかった~在庫無くて」は同程度に存在していて、偏りはない
- *2:2社利用=楽天に在庫が無い場合にSBIにあれば仕掛ける
- *3:楽天は在庫数が仕掛数に満たない場合、在庫数分子掛けて、結果は案分して集計
- *4:SBIは在庫数を明示していないので【余裕】銘柄のみ、全数仕掛で集計
- *5:松井/日興/カブコム/マネックスなど、すべてを使えばほぼ100%を目指せそうではあるが、運用上は不可能
- *6:おそらく楽天が最安なので、他の証券会社だと極端な場合、倍の手数料を持っていかれます